見えないところで傷んでいく家
壁の内側や床下など、
見えないところでじわじわとダメになる…
家をむしばむ結露のリスクをご紹介します。
壁の内側にも結露は起こります
1.家をむしばむ結露

結露のメカニズムとは、水蒸気をたくさん含んだ温かい空気が、温度が下がることで水蒸気を含みきれなくなって水滴として現れること。
冬の寒い朝などに窓ガラスや壁の表面が濡れている「表面結露」は住まいのトラブルとしてよく知られていますが、結露は実は壁の内部にも発生しています。室内の水蒸気が壁の中に入りこみ、壁の外気に近い側で冷やされ、目に見えない「内部結露」となって、柱や土台などを腐食させる原因となります。
見えない部分から家の劣化がはじまっている
2.じわじわと家が朽ちていく

内部結露は目に付かないところで発生し、拭き取るなどの対処もできないため、住まいの健康にとって表面結露以上に厄介です。内部結露がひどくなると、土台や柱、床などの構造材まで腐らせかねません。
木材に含まれた養分がたっぷりある壁の中は、木を腐らせる木材腐朽菌が好んで潜むところであり、短期間で繁殖する条件が揃っています。柱や土台が腐って建物に必要な強度が失われると、住宅の寿命は著しく縮んでしまいます。
住宅ローン完済前なのに、新たな重荷になりかねない
3.気付いた時には莫大な改修費用が…

内部結露によって柱や土台までダメージが及んだ場合、どうなるのでしょうか? ここまでくると大規模な改修は避けられません。
家をいったん骨組みだけにして傷んだ部分ごとにケアするため、時間もコストもかかります。仮に延べ床面積120㎡の木造二階一戸建てを柱や土台まで全面改修した場合、総費用は1000万円以上となることも。住宅ローンの返済中の場合、二重の負担を強いられることになります。