長く住むほど
メリットが大きいパッシブハウス
家を建てるために土地探しから始めていたHさん。そんな折りに手に取った雑誌のあるページが目に留まりました。それはパッシブハウス(*)に関する記事で、もともと高断熱高気密住宅に関心があったHさんは「せっかく建てるならパッシブハウスにしよう」と決断したそうです。
「光熱費を含めた住まいトータルのランニングコストを抑えられること、家の耐久性の高さ、省エネ効果に魅力を感じました。それと一次エネルギーを利用するコンセプトが素晴らしいと思いました」
建築概要
工事期間 | 約5カ月 |
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敷地面積 | 約126m2 |
延床面積 | 約79.1m2 |
建築会社 | 夢・建築工房 |
断熱仕様
壁(充填) | 高性能グラスウール(40K相当)120㎜ |
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壁(外付加) | 高性能グラスウール(40K相当)120㎜ |
屋根(充填) | 高性能グラスウール(40k相当)120㎜×4層 |
基礎(土間) | 押出法ポリスチレンフォームXPS 100㎜ |
基礎(立上げ) | 外側:ビーズ法ポリスチレンフォームEPS(防蟻タイプ)100mm |
内側:押出法ポリスチレンフォームXPS 100mm |
外気に左右されず、快適な室内温度をキープ
断熱性が高いので夏も冬もあまり外気温に左右されず、室内を一定温度に保ちやすいそうです。「理論上1台のエアコンで家全体の冷暖房がまかなえる構造なので、夏は2階のエアコンで家全体を涼しくして、冬は1階のエアコンで家全体を暖めています」とHさん。
電気代も大幅にコストダウン
「以前の住まいとは契約ワット数が違うので単純に比較できませんが、実感としては月額で4,000円くらいは電気代が下がったと思います」と奥様。断熱性能の高さに加えて、2階エアコンの2つのコンプレッサーをきちんと使い分けることで電気代のコストダウンを実践しています。
給湯は太陽温水パネルでほぼまかなえます
給湯はほぼ太陽温水パネルでまかない、ガスを使うことはほとんどないというHさん邸。「昼間に溜めた熱エネルギーを夜間に使えるのでとても効率が良いですね」とHさん。奥様は「晴天で外気が23~24℃の日だと、お風呂にお湯を溜めて3人がシャワーを使ってちょうど使い切るくらいです」と効果の高さを実感しています。
長く住むほどメリットが大きいと感じています
パッシブハウスならではの数々のメリットに魅力を感じて建てたのですが、実際に住んでみてそうしたメリットを日々実感しています。エアコンの使用頻度が減った事や、普通の生活音が全く気にならないレベルに抑えられる吸音性の高さも魅力です。
建設コストと比較すると、住んでからのランニングコストは確実に抑えることができるので、長く住むほど経済的なメリットも大きいと思います。