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高断熱高気密で、
外観や内壁も劣化知らず

新築住宅編 Aさん邸 群馬県

設計段階から「とにかく断熱にはこだわった」というAさん邸は、築20年以上を経た現在も高断熱・高気密性能が新築当時と全く変わっていません。延べ床面積が500m2以上というとても広いお宅ですが、冷暖房機器は1階と2階でそれぞれひとつで充分という、非常に優れた断熱性を発揮しています。

新築時と変わらない外観

「300年暮らせる家になりました」

約1千坪の広大な敷地に建つAさん邸は、約20年前に建てられたものです。しかし、その外観は風化や劣化とは無縁で、新築当時と変わらない佇まいを保っています。玄関を入ると、広いホールの中央にはアメリカから取り寄せた階段が美しい曲線を描き、二階の吹き抜けへと続きます。壁面には、見事な装飾が施されたタペストリーが飾られていますが、結露によるカビやシミが発生する心配のないAさん邸だからこそ、いつまでも変わらずに美しい状態が維持できるのです。

住まいの高断熱化が一般的ではなかった平成のはじめ頃

「この家を建てる際には、まず断熱性にこだわったんです。壁や天井はもちろん、屋根、階床部などにも高性能グラスウールを施工しています。さらに窓は全てペアガラスを採用しました」とAさん。1990年代の前半では、一般住宅における断熱の重要性があまり認識されていませんでしたが、業務用の断熱材・保温剤などを扱う企業を経営しているAさんは、当時から住宅断熱の大切さを誰よりも感じているお一人でした。

アメリカから取り寄せた曲線が美しい階段と玄関ホールから2階へ続く吹き抜け

高性能グラスウール断熱材を念入りに施工

通常の住宅で断熱施工をする際は、屋根と天井のいずれか一方の断熱が一般的です。しかしAさんは、敢えて屋根と天井の両方に北海道など寒冷地向けの高性能グラスウール断熱材を入れ、二階と三階の床にもグラスウール断熱材を施しました。さらに通常の2倍厚の防湿フィルムを用いて、非常にすぐれた断熱性・気密性を確保しました。

グラスウール天井施工例 グラスウール壁施工例

部材と工法にこだわり、堅牢な構造を実現

断熱とともにAさんがこだわったもう一点が構造そのものでした。「基礎や柱、床などの部材を吟味して選び、さらに基礎は通常の工法よりも高密度になるように特注しています。そのおかげで床に戦車を置いても大丈夫というくらい堅牢な構造になりました」とAさん。部材は全てアメリカ製の輸入材を使っているそうです。

貴重な美術品を最適な状態に保てる温度・湿度を確保

Aさん邸には、ご夫妻が長年にわたって収集してきた貴重な美術品が多数飾られています。それらの美術品はまったく劣化することなく、ベストコンディションを維持しています。美術館や博物館並に、常に一定の温度・湿度が保てるAさん邸だからこそ、こうした貴重な品々も傷めることなく保存し続けられるのです。

美術品も高気密・高断熱で劣化しない

静かで快適な室内は、省エネ効果にも優れる

奥様は「おかげさまで、お気に入りの美術品を安心して飾ることができます。音も静かで、ゲリラ豪雨や台風が来ても気づかないくらい」と、高断熱高気密住宅ならではの機能性を実感しています。さらに省エネ効果にも優れているAさん邸では、7台あるエアコンのうち実際に使っているのは1階と2階で各1台のみだそうです。「夏は寝る時にエアコンをオフにしていますが、朝まで涼しさが保たれていてぐっすり眠れますね」とAさん。

結露やカビもなく美術品を安心して飾ることのできる壁

歳月を経ても新築時と変わらない内装

極めて優れた断熱性・気密性を確保しているAさん邸の内壁は、カビや劣化とは無縁です。和室の砂壁など、断熱性が足りていない住宅では結露による染みやカビが特に目立つ部分も、新築時と変わらない状態が保たれているそうです。また、柱や床などの構造体にはAさん自らが選んだ良質な輸入材を使い、地震の揺れに強いしなやかさと堅牢性を確保しています。

どこにも傷みがなく、20年を経ても改修が不要

「建築時のイニシャルコストはかかりましたが、20年経ってもどこにも傷みがなく改修も一度もしていません。使用する冷暖房も必要最低限で済みますから、家の規模に比べて驚くほど光熱費が安いですよ。今となっては、冷暖房機器はもっと少なくてよかった思いますが、実際に高断熱高気密住宅に住んでみてはじめて分かることもあるんですね」とAさんは語ってくれました。

断熱に妥協しない構造を目指しました

Aさんご夫妻

住宅の断熱に対する意識が変化し、その重要性が語られるようになったのはここ10数年のことだと思います。私がこの住まいを建てた当時は、家造りのプロでさえさほど断熱に関心を示していなかったと思います。しかし実際に高断熱高気密な住宅を建築し、20年を経ても新築時と全く変わらない品質と機能性を維持できることを実証しました。住み心地抜群のこの住まいで、これからも快適な毎日を過ごしたいですね。

建築概要

敷地面積約3,300m2
延床面積約512m2

断熱仕様

壁(充填)高性能グラスウール16kg 100mm
壁(外壁)高性能グラスウール16kg 150mm
天井高性能グラスウール16kg 100mm
屋根高性能グラスウール16kg 100mm
1階床スタイロフォーム 50mm
2階・3階床高性能グラスウール16kg 100mm
防湿フィルム200µm

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