外気が0℃を下回っても
断熱で快適
子供が巣立ち、夫婦2人で暮らしているYさんご家族は、シニア生活を快適に過ごすため、“自分たちへのごほうび”としてリフォームを決意したそうです。
リフォーム前は、暖房がきくように部屋が小切りにされており、キッチンは暗くて寒く、リビングやその奥にある和室は、デッドスペースとなってあまり使われていませんでした。今回のリフォームでは、その空間を冬も暖かく快適な、広いリビング・ダイニング・キッチンとして生まれ変わらせ、子供が帰ってきたときや来客時に、自然と集まれる場にすることが大きなテーマでした。
リフォーム概要
工事期間 | 約5カ月 |
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建築面積 | 85m2 |
延床面積 | 120m2 |
建築会社 | (有)EA-style 施工企画 |
建材供給会社 | (有)EA-style 施工企画 |
企画 | MY Architectural Design |
断熱仕様
床 | 大引き間/床トップ剛床 32k80mm 根太間/床トップ 32k42mm |
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天井 | 1層目/マグオランジュ高性能16k105mm 2層目/マグスーパーイエロー高性能16k100mm |
壁 | マグラムダ高性能40k105mm/防湿層/ザバーンBF |
その他
住宅・建築物省エネ改修等推進事業補助金採択物件
人と犬がふれあえる、暖かい南向きのLDK+手作りウッドデッキ
リフォームによって、以前は3つに分けられていた空間を1つの大きなリビング・ダイニング・キッチンとしたYさん邸。設計士である娘さんの強い勧めもあり、壁・天井には高性能断熱材を、窓には木製三層ガラス窓を利用し、部屋の断熱・気密性も大幅にアップしました。
リフォーム前の冬は、寒くて足に霜焼けができていたというキッチンも、高断熱化によって部屋全体が暖かくなり、素足で過ごせるようになりました。また、キッチンとつながっているリビング・ダイニングも、南側に大きな窓を設けたことで明るく開放的になり、自然と家族が集まるようになったそうです。さらに、ご主人がDIYで作ったウッドデッキがLDKとつながったことで、2匹の犬も自由に庭・ウッドデッキ・部屋を駆け回れるようになり、人と犬ふれあいも増えたそうです。
バスルームと寝室をセットで高断熱化し、ヒートショックを予防
長く健康に過ごせるように、と工夫されたのがお風呂とトイレの位置です。トイレはゲスト用と家族用に分け、家族用のトイレとお風呂を寝室の隣に設置しました。そして、浴室・洗面化粧室・トイレと寝室をセットで高断熱化し、室内の温度に差が出ないようにしています。
これにより、冬のお風呂上りや夜トイレに行くときなど、急激な温度変化によって起こるヒートショック(※)の防止が期待できます。さらに、水回りコーナーは健康にいいだけでなく、全身鏡の裏に収納スペースを設けるなど機能面にも工夫がなされており、奥様も「毎日のストレッチやお化粧が楽しみになりました」とのこと。
※ヒートショックとは、室温の変化によって血圧が急激に上昇・下降したり、脈拍が早くなったりする状態のことで、心筋梗塞や脳血管障害などの原因になると言われており、これが原因で亡くなる方は年間1万人以上いると言われています。
快適な温度環境で、朝も早起き・行動範囲が拡大
今回のリフォームでYさんが一番強調されていたのは、「朝の快適さ」です。これまで北側にあった寝室は室温が低く、冬場は朝起きるのが辛かったそうですが、断熱リフォーム後はそれも解消されました。部屋も広くなり、全体が暖かくなったことで、起きてからストレッチをしたり、着替えてジョギングに出たりと、行動範囲も広がったそうです。
「室温の変化がこれだけ生活を変えるとは思っていませんでした。温暖とはいえ冬は0℃にもなる沼津市で、冬も霜焼けにならず靴下をはかずに過ごせたのには驚きました。快適さも格段に上がり、断熱の大切さを実感しています」
冬の朝も快適に目覚められるようになりました
ご主人:「今回こだわって設置したのが薪ストーブです。家を高断熱化したことで、冬場は薪ストーブだけで充分暖かく、外気と室温の差が大きいときで15℃にもなったことがありました。また、夜薪ストーブをたいて部屋を暖めた後、朝を迎えてもほとんど室温が変わらず暖かいんですよ」
奥様:「断熱リフォームをしてから、冬場の朝も部屋が暖かいので起きることが辛くなくなり、朝のジョギングを始めました。快適な生活は、私たちシニアの生活を豊かにしてくれる、と経験して初めて分かりました。ただのリフォームではなく断熱リフォームをしたことにより、私達夫婦のシニア生活は大きく変化しました」